
胡蝶蘭の育成で「根がカラカラになっている」「根腐れが原因で復活しない」と悩む人は少なくありません。
特に、根がシワシワになったり、根腐れで根がない状態になってしまうと、どのように対処すべきか迷うこともあるでしょう。
胡蝶蘭は適切な環境を整えれば、水栽培を含む方法で復活が見込める植物です。
しかし、根が多すぎることで根詰まりを起こしたり、根が傷んだ際の「根腐れの見分け方」を知らなければ、トラブルが悪化することもあります。
本記事では、根の乾燥や傷みの原因を解説し、根腐れを防ぐ方法や改善策を紹介します。
また、根の乾燥を防ぐために「根を干す」工程や、深刻な場合に必要な「胴切り」の方法についても触れます。
さらに、発根を助ける活力剤として人気の「メネデール」の効果的な使用方法や、栽培環境の見直し方法も詳しく説明します。
「胡蝶蘭の根っこが乾燥する理由は?」「もう一度美しい花を咲かせたい」という方に向けて、この記事が役立つ情報を提供できることを願っています。
正しい知識を身につけ、胡蝶蘭を長く健やかに育てる方法を一緒に確認していきましょう。
ポイント
- 胡蝶蘭の根がカラカラになる原因と対処法を理解できる
- 根腐れの見分け方と復活方法を把握できる
- 根が乾燥しすぎたり、多すぎる場合の注意点を知ることができる
- 根腐れ時の胴切りや水栽培のポイントを理解できる
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胡蝶蘭の根がカラカラになる原因と対処法
- 根腐れの見分け方と注意点
- 根がシワシワの状態を見極めるポイント
- 根が多すぎる場合の注意点と対策
- 根腐れして根がない場合の復活方法
- 胡蝶蘭の根腐れ復活に役立つメネデール
根腐れの見分け方と注意点

根腐れは、胡蝶蘭を育てる上で特に注意が必要なトラブルです。
しかし、見た目ではすぐに気づかないことが多く、気づいた時には根が大きく傷んでいる場合があります。
根腐れを防ぐためには、早期発見が重要です。
根腐れの見分け方としては、まず葉や茎の状態に注目しましょう。
健康な胡蝶蘭の葉は濃い緑色で、張りがあり、ツヤがあります。
しかし、根腐れが進行すると葉の表面にシワが現れ、しおれたような見た目になります。
また、茎にも軽いシワが出ることがあります。加えて、花がいつもより早く枯れたり、つぼみが開かずに落ちてしまう場合も、根の異常を示す兆候です。
もう一つの見分け方は、根の色や質感です。
根を鉢から取り出して確認した際、健康な根は緑色やクリーム色で、みずみずしい感触があります。
一方、根腐れしている根は黒っぽく変色し、触ると柔らかく崩れることがあります。
特に根の中心部分がドロドロしている場合は、すでに重度の根腐れです。根の表面に白いカビが生えている場合も要注意です。
注意点としては、水やりの頻度と方法を見直すことが大切です。
多くの人が、水を与えすぎてしまうことで根腐れを引き起こします。
胡蝶蘭の根は空気中の水分を吸収する性質があるため、土を使う植物よりも水を控えめに与える必要があります。
特に、鉢の中が常に湿った状態を避け、植え込み材が完全に乾いてから水を与えるようにしましょう。
受け皿に水が溜まっている場合は必ず捨てるようにすることも重要です。
また、通気性を確保するために、風通しの良い場所で栽培するようにしましょう。
胡蝶蘭は湿気を嫌うため、湿気がこもりやすい部屋や、密閉された空間では根腐れのリスクが高まります。
定期的に植え替えを行い、傷んだ根や古い植え込み材を取り除くことで、根腐れを未然に防ぐことができます。
根がシワシワの状態を見極めるポイント

胡蝶蘭の根がシワシワになっている場合、それは根が水不足か根腐れを起こしている可能性があります。
根のシワシワは単なる乾燥によるものなのか、深刻な状態を示しているのかを見極めることが大切です。
まず、水不足が原因の場合は、根の全体が白っぽく乾燥している状態になっています。
この場合、適切な水やりを行うことで回復することがあります。
具体的には、植え込み材がしっかり乾いてから、鉢全体に水をたっぷりと与えるようにしましょう。
水やりの後に根の色が緑色に戻り、しっかりとしたハリが出る場合は問題ありません。
ただし、根全体がスカスカしている場合は、水を与えても元には戻りません。
一方で、根腐れが原因のシワシワは、根が黒ずんでブヨブヨした状態になっていることが多いです。
この場合は、単なる乾燥とは異なり、腐敗が進行しているサインです。根をよく観察し、変色や異臭がないかを確認しましょう。
根腐れの場合は、被害が広がらないうちに腐った根を切り取り、新しい植え込み材で植え替えを行う必要があります。
また、根のシワが目立つ時は、葉の状態も合わせてチェックしましょう。
葉にハリがなくなり、薄くしおれたように見える場合は、根全体が水を吸えていない可能性があります。
特に、根だけでなく葉にも異常が見られる場合は、対処を急ぐ必要があります。
加えて、根がシワシワの状態は栽培環境の改善も必要です。
特に湿度が低い環境に置かれている場合、葉や根が乾燥しやすくなります。
部屋の湿度を適切に保つために、加湿器や葉水(霧吹き)を活用すると良いでしょう。
根が多すぎる場合の注意点と対策

胡蝶蘭の根が多すぎる場合も、注意が必要です。
根が健康に見えても、過剰に増えすぎると根同士が絡み合い、水や養分を適切に吸収できなくなることがあります。
特に根が鉢の中でぎゅうぎゅう詰めになっている状態は、根腐れの原因になることもあります。
まず、根が多すぎる状態の判断基準は、根が鉢の外にはみ出していたり、植え込み材を押し上げてしまうほど成長している場合です。
この場合、根が密集しすぎて通気性が悪くなり、内部に湿気がこもりやすくなります。
そのため、内部の根が腐りやすくなるリスクが高まります。
対策としては、定期的に植え替えを行うことが有効です。
根が多くなりすぎた場合、ひと回り大きな鉢に植え替えるか、一部の古い根を剪定して新しい根が育つスペースを確保しましょう。
植え替えの際には、清潔なハサミを使用し、根を傷つけないよう慎重に行うことが大切です。
特に健康な根を切りすぎないように注意し、腐ったり枯れたりしている根のみを取り除くようにしてください。
また、植え込み材の種類を見直すことも大切です。
通気性の良いバークや水苔を使用すると、根の間に空気が通りやすくなり、余分な湿気がこもりにくくなります。
さらに、通気性を高めるためには、素焼き鉢を使用するのも効果的です。
さらに、栽培環境の見直しも必要です。
室内の風通しが悪いと、根の密集状態に湿気が加わり、根腐れが進行しやすくなります。
特に梅雨や夏場は湿度が上がりやすいため、扇風機やサーキュレーターで空気の循環を意識しましょう。
こうした対策を行うことで、根が多すぎる状態でも健康に育てることができます。
根腐れして根がない場合の復活方法

胡蝶蘭の根腐れが進行し、根がほとんどない状態になってしまうと、多くの方は「もう復活は無理かも…」と諦めてしまいがちです。
しかし、根がなくなってしまった場合でも適切な対処を行えば、再び新しい根を生やして復活する可能性があります。
胡蝶蘭は生命力が強い植物であり、正しい方法を取ることで再生する力を持っています。
まず、根がない場合の復活の第一歩は、根腐れ部分の処理です。
根が腐ったままでは新しい根が成長しません。
傷んだ部分を丁寧に取り除き、健康な茎や葉だけを残しましょう。
この時、必ず清潔なハサミを使い、ハサミを火で炙るなどして消毒を行うことが大切です。
病気の再発を防ぐためにも、道具は清潔な状態で使用してください。
次に、植え替えの準備を行います。水苔やバークなどの植え込み材は新しいものを用意し、鉢もよく洗って乾燥させましょう。
素焼き鉢を使用すると、通気性が良く湿気を逃がしやすいためおすすめです。
植え替え後は、根が出るまでしばらく水やりを控え、葉水を霧吹きで与える程度にとどめます。
これは、根が少ない状態で多くの水を与えてしまうと、さらに腐敗が進む可能性があるためです。
特に冬場などは水の量をさらに控えめにし、湿度を保つために透明なビニール袋を被せる方法も有効です。
さらに、発根を促すための環境管理も重要です。
胡蝶蘭は暖かい環境を好むため、最低でも15℃以上を維持するようにしましょう。
特に冬場は温度が下がりやすいため、室温管理には気を配ってください。
湿度が不足していると、株が乾燥してしまい復活が難しくなるため、加湿器を活用したり霧吹きを活用したりして適度な湿度を保つこともポイントです。
また、発根が始まるまでは直射日光を避け、明るい日陰に置いて育成します。
日光が強すぎると葉焼けを起こし、株が弱ってしまうため注意が必要です。
根が完全にない状態から新しい根が出てくるまでには時間がかかることがあります。
早い場合は1〜2ヶ月、遅い場合は半年ほどかかることもあります。
しかし、株自体が元気であれば新しい根が成長し、再び花を咲かせてくれることもあります。
焦らずに適切なケアを続けることが大切です。
胡蝶蘭の根腐れ復活に役立つメネデール
胡蝶蘭の根腐れから復活を目指す際に役立つのが、植物活力剤「メネデール」です。
これは発根を促す成分が含まれており、特に弱った根や根がほとんどない状態の胡蝶蘭に効果的です。
ただし、正しい使い方をしなければ逆効果になることもあるため、使用方法には注意が必要です。
メネデールの主な効果は、根の細胞を活性化し、発根を促進することです。
根腐れした胡蝶蘭の根は弱っていたり腐ったりしているため、まず腐った部分を取り除き、発根を促すための準備を行います。
腐った根をすべて除去した後、まだ白い芯が残っている根や、茎の部分を中心にメネデール液を使用します。
具体的な使い方としては、メネデールを500倍から1000倍に薄め、水の代わりに使用します。
少量のメネデール液に胡蝶蘭の株元を数時間浸し、その後に取り出して軽く乾かします。
また、水耕栽培を行っている場合も、メネデールを薄めて使用することで発根を促すことができます。
ただし、液の濃度が濃すぎると根を痛める原因になるため、濃度は必ず規定通り、もしくは薄めにして使用することがポイントです。
さらに、ビニール袋を使った保湿管理も効果を高める方法です。
胡蝶蘭を鉢に植えた後、透明なビニール袋をかぶせて湿度を高く保つことで、株が乾燥せず発根しやすくなります。
この際、袋の中が蒸れないように、小さな通気口を作っておくとカビの発生を防げます。
注意点としては、根がまったくない場合、完全に液体に浸しっぱなしにしないようにしましょう。
メネデールの使用後は、必ず根を軽く乾燥させてから新しい植え込み材に植え付けます。
また、発根したばかりの段階では水を与えすぎず、霧吹きで葉水を与える程度に留めることが重要です。
メネデールは一般の園芸店やインターネットで手に入りやすく、初心者でも比較的扱いやすいアイテムです。
しかし、効果を焦らず継続して使用することがポイントです。
胡蝶蘭の復活には時間がかかる場合もありますが、正しい方法で使用すれば、再び元気な根を生やし、美しい花を咲かせてくれることもあります。
メネデールをうまく活用し、胡蝶蘭の再生をサポートしてみてください。
胡蝶蘭の根が乾燥しないための管理方法
- 根腐れ防止のための水栽培のポイント
- 胡蝶蘭の根腐れ後の胴切り対処法
- 根腐れ時に根を干す際の注意点
- 胡蝶蘭の根っこが乾燥する原因と防止策
- 胡蝶蘭の健やかな根を保つ栽培方法
根腐れ防止のための水栽培のポイント

胡蝶蘭は水耕栽培でも育てることができますが、注意しなければならないのは、根腐れを引き起こしやすいという点です。
しかし、正しいポイントを押さえた育て方を実践すれば、根腐れを防ぎながら美しい胡蝶蘭を楽しむことができます。
まず、水栽培において重要なのは水の量の調整です。
胡蝶蘭の根は、適度に空気に触れることで健全な成長をします。
そのため、根の全体を水に浸けっぱなしにするのではなく、根の先端が1〜2cm程度だけ水に触れるようにしましょう。
これによって根は酸素を取り込みながら水を吸収し、過剰な水分による根腐れを防ぐことができます。
また、根の状態によっては、株元が少し浸かるくらいの水量が必要な場合もあります。
次に水の交換頻度です。
特に気温が高い時期は水の中に雑菌が繁殖しやすくなるため、毎日、あるいは2日に1回程度を目安に水を新しいものに交換しましょう。
容器自体も定期的に洗浄し、ヌメリや汚れが残らないようにすることで、雑菌やカビの発生を防げます。
容器が透明な場合は日光が当たると藻が生えることもあるため、置き場所を見直すことも大切です。
温度管理もポイントです。
胡蝶蘭は温かい環境を好むため、室内の温度は15〜25℃を保つことが理想です。
特に冬場は水が冷たくなりすぎると根に負担がかかるため、水耕栽培ではぬるま湯に近い温度に調整することを意識してください。
水の温度が低すぎると根が弱り、最悪の場合は根腐れに繋がることがあります。
さらに、肥料の管理も忘れてはいけません。
胡蝶蘭は少ない養分で育つ植物なので、肥料は必要以上に与えないことが大切です。
水栽培の場合、肥料を水に直接入れるため、濃度が濃すぎると根がダメージを受けやすくなります。
必ず規定の濃度より薄め、月に1〜2回程度を目安に使用しましょう。
根が少ない状態で肥料を与えると、かえって根腐れを起こすことがあるため注意してください。
これらのポイントを押さえて育てれば、水栽培でも胡蝶蘭は元気に成長し、美しい花を咲かせてくれるでしょう。
育成環境に応じて水量や頻度を調整し、根の状態を観察しながら育てることが、長く楽しむための秘訣です。
胡蝶蘭の根腐れ後の胴切り対処法

根腐れが進行し、根だけでなく株全体にダメージが及んでしまった場合、「胴切り」という方法が有効です。
胴切りとは、ダメージの少ない健康な部分を切り取って再び成長を促す方法です。
適切な手順で行えば、新たな発根や成長が期待できます。
まず、胴切りを行う際のポイントは切る位置の見極めです。
胴切りでは、健康な部分を確保するため、株の中間部分を目安にします。
葉や茎の一部がまだしっかりしている場合は、その部分を基準に判断し、腐敗が進んでいる箇所より上を切り取ります。
この際、ハサミは火で消毒するかアルコールで殺菌しておきましょう。
雑菌がついた状態で切ると、新たな感染症を引き起こす原因になります。
次に、切り取った後の管理方法です。
切り取った株の断面には、雑菌の侵入を防ぐために殺菌剤や木炭パウダーを塗布すると効果的です。
その後、切り取った株を新しい水苔やバークに植え替え、根の成長を促します。
水やりは控えめにし、霧吹きで葉に水を与える程度にとどめます。
これにより、根が成長するまで株が乾燥しすぎることを防げます。
また、胴切り後の温度と湿度管理も重要です。
胡蝶蘭は温かく湿度の高い環境を好むため、室温を15〜25℃に保ち、湿度が50〜60%になるように心がけましょう。
ビニール袋をかぶせて湿度を保つ方法も有効ですが、蒸れないように定期的に通気口を開けるようにしてください。
注意点として、胴切りを行うタイミングも重要です。
胴切りは株が完全に弱ってしまう前に行う必要があります。
腐敗が茎全体に広がり、残せる健康な部分がほとんどなくなると、胴切りをしても復活が難しくなるためです。
早めの判断が生死を分けるため、根腐れが疑われたらすぐに株全体の状態を観察しましょう。
正しく胴切りを行えば、時間はかかりますが再び成長し、美しい花を咲かせる可能性があります。
諦めずに適切な対処を行うことが大切です。
根腐れ時に根を干す際の注意点

胡蝶蘭の根腐れを防ぐ方法の一つに「根を干す」工程があります。
これは根を一度しっかり乾かし、余分な水分を取り除くことで腐敗の進行を止める効果があります。
しかし、正しい方法で行わなければ根を傷めることになるため、慎重に進める必要があります。
まず、根を干す際のポイントは時間と環境です。
根を干す場合は、通気性の良い場所で直射日光の当たらない場所を選びます。
直射日光に当ててしまうと、根が乾燥しすぎて傷んでしまうため注意しましょう。
根を干す時間は2〜3時間程度が目安ですが、湿度や気温によって変わるため、根の状態を確認しながら調整します。
また、根を干す前には傷んだ部分の処理を行います。
根腐れを起こしている部分は、変色していたり柔らかく崩れているため、清潔なハサミで切り取りましょう。
健康な根は弾力があり、切った際も水分がにじみ出ることがあります。
切除後は、断面を保護するために殺菌剤や木炭パウダーを塗布しておくと安心です。
根を干している間も完全に放置しないことが大切です。
乾燥のしすぎは根の細胞を破壊してしまい、新しい根が生えにくくなります。
そのため、風通しの良い場所で適切な時間内で行うようにしましょう。
また、干した後はすぐに水を与えるのではなく、新しい植え込み材に植えた後、1〜2日ほど経過してから水やりを開始します。
このときも水やりは控えめにし、葉水で様子を見ながら水分を調整することがポイントです。
さらに、環境管理にも注意が必要です。
特に冬場は空気が乾燥しやすいため、加湿器やビニール袋を活用して湿度を一定に保ちましょう。
乾燥しすぎると復活の妨げになりますが、湿度が高すぎて蒸れてしまうと再び根腐れが進行する可能性があります。
根を干す工程は、胡蝶蘭の根を健康な状態に戻すための大切なステップです。
しかし、過剰な乾燥や管理不足で悪化する場合もあるため、根の様子を観察しながら慎重に進めましょう。
適切な管理を行えば、再び元気な根が成長し、美しい花を咲かせることができます。
胡蝶蘭の根っこが乾燥する原因と防止策

胡蝶蘭の根っこが乾燥してしまうと、水や養分を十分に吸収できず、株全体の健康が損なわれてしまいます。
最悪の場合、葉や花にもしおれや枯れといった影響が及ぶことがあります。
しかし、乾燥の原因を理解し、適切な防止策を講じることで、胡蝶蘭を健やかに育てることができます。
まず、根っこが乾燥する主な原因として考えられるのは「水やり不足」です。
胡蝶蘭はもともと乾燥に強い植物ですが、極端に水分が不足すると根の水分を保持する多肉層が干からびてしまい、根が白っぽくなったりシワシワになることがあります。
特に夏場は気温が高くなるため、水分の蒸発が早まりやすく、気づかないうちに根が乾燥することがあるため注意が必要です。
次に、空気の乾燥も根っこが乾燥する大きな要因です。
特に冬場は暖房器具の使用などで空気が乾燥しがちになり、胡蝶蘭にとっては厳しい環境となります。
空気中の湿度が下がると、葉や根から水分が失われ、根が硬くしぼんでしまうことがあります。
加えて、胡蝶蘭を屋外に置いている場合は、風が直接当たる場所では乾燥が進むため、栽培場所の選定にも気を配る必要があります。
さらに、植え込み材の状態も影響します。
古くなった水苔やバークは保水力が低下し、乾きやすくなるため、十分な水分を供給できなくなります。
根が十分に水分を保持できなくなると、表面が乾燥して弱り始めてしまいます。
では、根っこの乾燥を防ぐためにはどのような対策が有効でしょうか。
まず、適切な水やりの頻度と方法が重要です。
胡蝶蘭は「鉢内が完全に乾いてからたっぷりと水を与える」という水やりの方法が基本です。
しかし、乾燥が気になる場合は、霧吹きで根や葉に軽く水をかける「葉水」を取り入れると、空気中からも水分を補給することができます。
特に冬場や乾燥する季節は、葉水を朝晩の2回行うと効果的です。
また、湿度管理も根っこの乾燥を防ぐために欠かせません。
湿度計を設置して常に50〜60%程度の湿度を保つように心がけましょう。
乾燥がひどい場合は、加湿器の使用や透明なビニール袋を鉢に被せて湿度を高める方法もあります。
ただし、蒸れが発生しないように通気口を確保しておくことが大切です。
さらに、植え替えも定期的に行うことで、根の乾燥を防げます。
2〜3年ごとに新しい植え込み材に交換することで、保水力の低下を防ぎ、根が必要な水分をしっかり吸収できる状態を保てます。
水苔やバークは使用期間が長くなると劣化するため、こまめなチェックを心がけましょう。
このように、根っこの乾燥は「適切な水やり」「湿度管理」「植え込み材の見直し」を行うことで防ぐことができます。
根が乾燥しない環境を整えてあげることで、胡蝶蘭は元気な姿を保ち、美しい花を咲かせてくれるでしょう。
胡蝶蘭の健やかな根を保つ栽培方法

胡蝶蘭を健康に育て、美しい花を咲かせ続けるためには、根の状態を良好に保つことが重要です。
根は水分や栄養分を吸収する大切な役割を担っているため、根が弱ってしまうと株全体の健康にも影響を与えてしまいます。
根を健やかに保つためのポイントを具体的に見ていきましょう。
まず、適切な水やりが基本です。
胡蝶蘭は多肉質の根を持つため、水を溜め込む力がありますが、過剰な水やりは根腐れの原因となります。
水やりは植え込み材の表面が完全に乾いたタイミングで行い、一度にたっぷりと水を与えましょう。
目安としては、夏は1週間に1回程度、冬は2週間に1回程度が一般的です。
ただし、室温や湿度に応じて調整することが大切です。
根が常に湿った状態にならないように気をつけましょう。
次に、通気性の良い植え込み材や鉢を使用することもポイントです。
胡蝶蘭は着生植物であり、自然界では木の幹や岩の上に根を張って生育します。
そのため、通気性が悪い土ではなく、水苔やバークといった軽くて空気が通る植え込み材が適しています。
また、プラスチック製の鉢よりも、通気性に優れた素焼き鉢を使用することで根が蒸れにくくなります。
通気性を確保することで、根が健康な状態を維持できるのです。
温度と湿度の管理も重要な要素です。
胡蝶蘭は熱帯原産の植物のため、寒さに弱い性質があります。
室内の気温は15〜25℃を目安に保ち、特に冬場は温度が下がりすぎないように注意してください。
湿度は50〜60%が理想的で、加湿器を使ったり霧吹きで葉水を行ったりすることで調整します。
ただし、湿度が高すぎると蒸れて根腐れを起こすため、空気の循環を意識することも忘れないようにしましょう。
さらに、定期的な植え替えも根の健康維持には欠かせません。
胡蝶蘭の根は長期間同じ植え込み材の中にいると、栄養が不足したり、植え込み材が劣化して通気性が悪くなったりすることがあります。
目安として2〜3年に一度は植え替えを行い、新しい植え込み材に更新しましょう。
植え替えの際は、健康な根と枯れた根を見分け、古い根や傷んだ根を取り除くことが大切です。
最後に、置き場所の選定です。
胡蝶蘭は直射日光を嫌うため、レースカーテン越しの窓辺や明るい室内に置くと良いでしょう。
特に夏場は日差しが強く、葉焼けを起こしやすいため、注意が必要です。
また、風通しの良い場所に置くことで、根が蒸れるのを防ぎます。
ただし、エアコンの風が直接当たる場所は避けてください。冷たい風や乾燥した風は根のダメージにつながります。
このように、適切な水やり、通気性の確保、温度や湿度の管理、定期的な植え替えを行うことで、胡蝶蘭の根を健やかに保つことができます。
根の健康を意識して栽培環境を整えれば、胡蝶蘭は丈夫な株に成長し、長く花を楽しむことができるでしょう。
胡蝶蘭の根がカラカラになる原因と解決方法の総まとめ
最後にまとめます。
チェックリスト
- 根が黒ずんで柔らかい場合は根腐れの可能性が高い
- 健康な根は緑色やクリーム色でみずみずしい感触がある
- 根のシワシワは水不足または根腐れのサインである
- 鉢内の湿気がこもると根腐れが発生しやすい
- 植え込み材の劣化は根の乾燥や通気性悪化につながる
- 水耕栽培では根の先端だけ水に浸かるように調整する
- 胴切りは腐敗部分を切除して健康な株を再生させる手法
- 根を干すときは通気性の良い場所を選ぶことが重要
- 水やりは植え込み材が完全に乾いてから行う
- 霧吹きによる葉水は乾燥対策として効果的
- 空気が乾燥する冬場は加湿器で湿度を保つ
- 植え替えは2〜3年ごとに新しい植え込み材を使う
- 肥料は規定より薄めて月1〜2回与えることが望ましい
- 根の管理には素焼き鉢など通気性の良い鉢が適している
- 定期的な観察と適切なケアで胡蝶蘭の根を健康に保てる
胡蝶蘭の根がカラカラでも復活を目指すためには、根の状態だけでなく、土の管理も重要です。
もし土にダニや害虫が発生している場合、植物の回復が妨げられることがあります。
『観葉植物の土に発生するダニの原因と効果的な対策方法』では、土の管理方法や害虫対策について詳しく解説しています。
胡蝶蘭を元気に育てるために、土のケアにも気を配りましょう。
